共有名義不動産の片方が死亡したときの相続の進め方と注意点

相続

共有名義で不動産を所有している場合、片方の所有者が亡くなると「持分はどうなるのか」「今後どのように相続手続きを進めればよいのか」という不安が起こりがちです。

相続人が複数いると共有者が増え持分が細かく分かれてしまい、将来のトラブルにつながるおそれもあります。

この記事では、共有名義不動産の片方が死亡したときの相続の具体的な進め方や注意点について解説します。

「共有名義不動産で片方が死亡したとき」の相続ルール

 

共有名義の不動産で一方の所有者が亡くなった場合、その亡くなった人の持分が誰のものになるかという基本的な仕組みを押さえておきましょう。

遺言の有無によって持分の行き先が法定相続とは異なることもあるため、まずは以下のポイントを理解することが重要です。

  • 死亡した共有者の持分は相続人のものになる
  • 遺言がある場合は持分の取得者(承継先)が変わることがある

以下から、それぞれ詳しく解説します。

死亡した共有者の持分は相続人のものになる

共有名義不動産では、片方の所有者が死亡すると、その人が持っていた不動産の共有持分は原則としてその人の法定相続人の遺産分割協議を経て、取得者を決定します。

たとえば、夫婦で共同所有していた場合、夫が亡くなれば夫の持分は妻や子どもなど相続人が引き継ぐことになります。

残された共有者(妻)が自動的に全てを取得するわけではありません。

相続人が複数いれば、遺産分割協議の内容によっては持分が細分化されることがあります。

この結果、共有者が増えた不動産では重要な意思決定に全員の同意が必要となり、話し合いが難航してしまう可能性が高まります。

実際、共有名義の不動産を売却などの処分を行う際には、原則として共有者全員の同意が必要です。

一方で、賃貸などについては契約内容や期間によって必要な同意の範囲が異なるため、事前に確認しておく必要があります。

第252条 (共有物の管理)

共有物の管理に関する事項(次条第一項に規定する共有物の管理者の選任及び解任を含み、共有物に前条第一項に規定する変更を加えるものを除く。次項において同じ。)は、各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決する。共有物を使用する共有者があるときも、同様とする。

引用元:民法 | 第252条

一人でも反対すれば利用や処分が進まなくなるため、共有者間で意見が割れるとトラブルに発展しやすいのです。

私たちは不動産を主軸とする立場から、相続後の使い方や整理の方向性まで見据えてご相談を受けています。

静鉄不動産と専門士業の相続サポートセンター

遺言がある場合は持分の取得者(承継先)が変わることがある

死亡した共有者が遺言を残していた場合は、その内容によって持分を誰が取得するか(承継先)や取得割合が、法定相続分と異なる形で決まることがあります。

遺言が有効であれば、原則として遺言の指定どおりに持分を承継します。

たとえば、「自分の共有持分は○○に相続させる(または遺贈する)」と定めていれば、持分を特定の人に集約でき、相続による共有者の増加や持分の細分化を避けやすいです。

なお、遺言の内容が他の相続人の遺留分を侵害する場合は、遺留分侵害額請求が問題となる可能性がありますが、遺言を適切に活用することで共有状態の複雑化を防ぐ効果が期待できます。

「共有名義不動産で片方が死亡したとき」の相続の流れ

 

共有者の一方が亡くなった場合、相続手続きはどのような順番で進めればよいのでしょうか。

相続の方向性を決めるために必要な確認事項から、最終的に所有権を確定させる手続きまで、相続全体の一般的な流れは次の通りです。

  • 遺言書の有無と内容を確認する
  • 相続人を確定する
  • 不動産を含む相続財産の全体像を把握する
  • 遺産分割協議で、どう合意するか話し合う
  • 相続税が必要な場合、期限までに申告・納付する
  • 遺産分割合意内容に基づいて相続登記を行う

以下からは、それぞれ相続手続きをどのように進めていくか、詳しく見ていきましょう。

遺言書の有無と内容を確認する

共有名義人が亡くなった際は、まず遺言書の有無を調べることが重要です。

遺言書が見つかった場合、原則その遺言どおりに相続手続きを進めなければなりません。

遺産分割協議で決めた後に遺言書が後から見つかると、手続きを一からやり直す必要が生じることもあるためです。

なお、遺言書の種類によっては手続き上の注意も必要です。

たとえば、自筆証書遺言(故人が自筆で書いた遺言)の場合、相続登記を申請する前に家庭裁判所で「検認」という手続きを経る必要があります。

検認とは、家庭裁判所が遺言書の形状や内容を確認し、偽造・変造を防ぐための手続きです。

ただし、法務局で保管されていた自筆証書遺言は、検認を経ずに手続きが可能です。

いずれにせよ、有効な遺言書がある場合はその内容を最優先に相続手続きを進めます。

相続人を確定する

遺産分割協議を進めるには、相続人を確定させることが不可欠です。

そのため、被相続人の出生から死亡までの戸籍を取得し、婚姻歴や子の有無を確認します。

こうした作業により法定相続人(配偶者や子ども、場合によっては親や兄弟姉妹)が確定し、遺産分割協議に参加すべき相続人が明らかになります。

相続人調査を怠ると、本来協議に加わるべき人が抜け落ちて後から合意が無効になる恐れもあるため、戸籍収集など専門的な調査を経て確実に相続人を確定させましょう。

不動産を含む相続財産の全体像を把握する

相続人が確定したら、相続財産の内容を調査して全体像を把握します。

遺産は不動産の持分だけでなく、預貯金や有価証券、自動車、さらには負債まで多岐にわたります。

どのような遺産がどれだけ存在するのかを正確に洗い出すことが、公平な遺産分割の前提条件です。

特に不動産については、評価額の見積もりや物件の状態の確認が重要になります。

たとえば、不動産の市場価値を不動産業者や不動産鑑定士に算出してもらったり、現地の利用状況を確認したりして、遺産分割協議の材料とします。

不動産の価値や処遇によって他の遺産の分け方も変わり得るため、相続財産をリストアップしたうえで各財産の評価を把握することが大切です。

相続財産の中でも不動産は評価や状態の把握が難しくなりがちです。

私たち静鉄不動産と専門士業の相続サポートセンターでは、不動産の状況整理を起点に全体像を確認しています。

静鉄不動産と専門士業の相続サポートセンター

遺産分割協議で、どう合意するか話し合う

相続人全員が参加して、遺産の分け方について合意するための話し合い(遺産分割協議)を行います。

共有名義不動産の持分を誰が取得するか、共有状態のままにするのか、それとも処分して現金化するのかなど、重要なポイントを決定します。

遺産分割協議は、相続人全員の合意が必要です。

共有状態を解消するために一人の相続人が持分を引き継ぎ、代わりに他の相続人が預貯金など別の財産を多めに取得するケースや、不動産自体を売却して売却代金を相続人間で分配するケース(換価分割)なども取られています。

仮に遺言書があって特定の人に持分を集約する指定がされていても、当事者全員が合意できる場合は、遺言内容と異なる形で調整できることもあります。

協議で決まった内容は「遺産分割協議書」に書面化し、のちの相続登記や税申告の際の証拠とします。

誰がどの財産を取得するのか明確にし、不動産の共有持分についても今後の扱いをはっきり決めておくことが重要です。

相続税が必要な場合、期限までに申告・納付する

相続財産の総額が基礎控除額を超える場合には、相続税の申告と納付が必要になります。

基礎控除額=「3,000万円+600万円×法定相続人の数」

不動産を含む遺産全体の評価額を算出し、課税対象かどうかを早めに判断しましょう。

相続税の申告・納付は被相続人の死亡を知った日の翌日から10ヶ月以内と法律で定められており、期限内に行わないと無申告加算税や延滞税といったペナルティが発生するおそれがあります。

第27条(相続税の申告書)

第二十七条 相続又は遺贈(当該相続に係る被相続人からの贈与により取得した財産で第二十一条の九第三項の規定の適用を受けるものに係る贈与を含む。以下この条において同じ。)により財産を取得した者及び当該被相続人に係る相続時精算課税適用者は、当該被相続人からこれらの事由により財産を取得したすべての者に係る相続税の課税価格(第十九条又は第二十一条の十四から第二十一条の十八までの規定の適用がある場合には、これらの規定により相続税の課税価格とみなされた金額)の合計額がその遺産に係る基礎控除額を超える場合において、その者に係る相続税の課税価格(第十九条又は第二十一条の十四から第二十一条の十八までの規定の適用がある場合には、これらの規定により相続税の課税価格とみなされた金額)に係る第十五条から第十九条まで、第十九条の三から第二十条の二まで及び第二十一条の十四から第二十一条の十八までの規定による相続税額があるときは、その相続の開始があつたことを知つた日の翌日から十月以内(その者が国税通則法第百十七条第二項(納税管理人)の規定による納税管理人の届出をしないで当該期間内にこの法律の施行地に住所及び居所を有しないこととなるときは、当該住所及び居所を有しないこととなる日まで)に課税価格、相続税額その他財務省令で定める事項を記載した申告書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。

引用元:相続税法 | 第27条

不動産が主な財産の場合、納税資金の確保のために不動産の売却を検討しなければならないケースもあるため、税額の見積りと資金計画も含めて早めに対策を講じることが大切です。

相続税の計算は複雑で、土地には「小規模宅地等の特例」など評価額を減額できる制度もあります。

適用要件や対象となる面積等で取扱いが分かれるため、注意が必要です。

必要に応じて税理士など専門家の助言を得ながら、期限内に正確に申告・納付しましょう。

相続税が関係するかどうかの判断は早めに行う必要があります。

私たち静鉄不動産は税理士と連携し、不動産を含めた相続全体を見たうえで整理を進めています。

静鉄不動産と専門士業の相続サポートセンター

遺産分割合意内容に基づいて相続登記を行う

遺産分割協議で不動産の持分の行き先が決まったら、その合意内容に従って相続登記(名義変更)を行います。

相続登記とは、不動産の登記名義人を亡くなった共有者から新たにその持分を取得した相続人へと変更する手続きです。

2024年4月1日から相続登記は義務化されており、不動産を相続したことを知った日から3年以内に申請しなければならなくなりました。

第76条の2(相続等による所有権の移転の登記の申請)

第七十六条の二 所有権の登記名義人について相続の開始があったときは、当該相続により所有権を取得した者は、自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、当該所有権を取得したことを知った日から三年以内に、所有権の移転の登記を申請しなければならない。遺贈(相続人に対する遺贈に限る。)により所有権を取得した者も、同様とする。

引用元:不動産登記法 | 第76条の2

正当な理由なくこの期限を過ぎると、10万円以下の過料が科される可能性があります。

第164条(過料)

第百六十四条 第三十六条、第三十七条第一項若しくは第二項、第四十二条、第四十七条第一項(第四十九条第二項において準用する場合を含む。)、第四十九条第一項、第三項若しくは第四項、第五十一条第一項から第四項まで、第五十七条、第五十八条第六項若しくは第七項、第七十六条の二第一項若しくは第二項又は第七十六条の三第四項の規定による申請をすべき義務がある者が正当な理由がないのにその申請を怠ったときは、十万円以下の過料に処する。

引用元:不動産登記法 | 第164条

名義が故人のままでは、売却や担保提供ができません。

将来の相続で権利関係も複雑化し、合意形成はさらに難しくなります。

そうならないよう、できるだけ早めに名義変更の登記を済ませておくことが重要です。

私たち静鉄不動産と専門士業の相続サポートセンターは、相続登記後の不動産の扱いまで見据えて、流れを整理しています。

静鉄不動産と専門士業の相続サポートセンター

共有名義の不動産で片方死亡時に起こりやすいトラブルの例

 

基本ルールに従って相続手続きを進めても、共有名義不動産では相続後にさまざまなトラブルが生じやすい点に注意が必要です。

特に相続人が複数いて持分が細分化された場合、今後の不動産の扱いを巡って利害の対立が表面化しやすくなります。

共有名義不動産で片方が死亡した後に起こりがちな典型的なトラブルとして、次が挙げられます。

  • 相続時点で共有者が増えて意思決定が難しくなる
  • 相続後に税金や修繕費など負担の調整で揉める
  • 将来的に共有者の一人が第三者へ持分を売却し関係者が増える

以下から、それぞれ詳しく見ていきましょう。

相続時点で共有者が増えて意思決定が難しくなる

相続によって共有者の数が増えると、不動産に関する重要な変更行為(売却や建替えなど)を行う際に共有者全員の同意が必要になるため、意思決定が格段に難しくなります。

たとえば、「売却して現金化し分けたい」という方と「愛着があるから持ち続けたい」という方が共有者に含まれる場合、意見が食い違って話し合いが平行線になることが多々あります。

法律上、一人でも反対の共有者がいれば不動産の処分は進められないため、結局何も決められないまま時間だけが経過してしまうことも少なくありません。

第251条(共有物の変更)

第二百五十一条 各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、共有物に変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。次項において同じ。)を加えることができない。

引用元:民法 | 第251条

実際に、共有名義の実家について公平に資産を分配したい兄と生活の拠点を失いたくない弟で意見が割れ、協議が複雑化した例があります。

このように、共有者が増えると合意形成が難航し、不動産の活用が滞るリスクが高まります。

相続後に税金や修繕費など負担の調整で揉める

共有状態の不動産には、毎年の固定資産税や建物の修繕費など維持管理コストの負担という問題も付きまといます。

相続で突然共有者になった親族同士の場合、こうした費用を「誰がどの程度負担するか」を決めていなかったために不公平感が生じ、金銭面の揉め事に発展するケースがしばしば見られるのです。

法律上では「各共有者はその持分に応じて管理費用その他の負担を負う」と定められています。

第253条(共有物に関する負担)

第二百五十三条 各共有者は、その持分に応じ、管理の費用を支払い、その他共有物に関する負担を負う。

引用元:民法 | 第253条

実務では代表者に納付書が送付されるため、一人の共有者がとりあえず税金を立て替え、後から他の共有者に請求してもうやむやになるというパターンが多いのです。

本来なら共有者全員で公平に負担すべき維持費用をめぐり、事前の取り決めがないとトラブルの火種になりやすいのです。

将来的に共有者の一人が第三者へ持分を売却し関係者が増える

さらに厄介なのは、共有者の一人が自分の持分を第三者に売却してしまうケースです。

共有持分は法律により他の共有者の同意がなくても自由に処分(譲渡)できる権利とされているため、ある日突然、見ず知らずの赤の他人が共有者として登場する可能性があります。

第249条(共有物の使用)

第二百四十九条 各共有者は、共有物の全部について、その持分に応じた使用をすることができる。

2 共有物を使用する共有者は、別段の合意がある場合を除き、他の共有者に対し、自己の持分を超える使用の対価を償還する義務を負う。

3 共有者は、善良な管理者の注意をもって、共有物の使用をしなければならない。

引用元:民法 | 第249条

実際にあった事例でも、実家を兄弟で相続して共有していたところ弟が兄に無断で自分の持分を第三者(不動産業者)に売ってしまい、登記簿上まったく関係のない業者が新たな共有者になって兄が困惑したというケースがありました。

このように共有者の持分が第三者へ渡ってしまう事態は珍しくありません。

特にその相手が「共有持分の買取業者」のような収益目的のプロである場合、事態はより深刻化しがちです。

業者は利益を上げるために、共有物分割請求訴訟を提起して強制的に競売に持ち込むなどの手段を取ることもあります。

結果として当初は親族内だけの問題だった共有不動産に、全く関係のない第三者や法的手続きが絡み、解決が一層困難になる恐れが高まります。

「共有名義不動産で片方が死亡したとき」の相続の注意点・回避策

 

共有名義不動産の相続には、トラブルの種が多いことが分かりました。

そうした事態を避けるために、相続の前後で次のような対策ができることも知っておきましょう。

  • 【相続人が複数いる場合】早い段階で共有者間の方針を決めておく
  • 固定資産税・修繕費などの負担割合を決めておく
  • 将来のトラブルに備えて遺言や共有契約を作る
  • 持分買取や共有解消を早めに検討する
  • 専門家を入れて協議を進める

以下からは、それぞれの方法について詳しく解説します。

【相続人が複数いる場合】早い段階で共有者間の方針を決めておく

共有名義の不動産について「いずれ相続人が複数人で共有する可能性がある」場合には、できるだけ早い段階から共有者間で将来の方針を話し合っておくことが重要です。

被相続人が健在なうちに家族会議を開き、「誰がどの不動産を単独で相続するのか」あるいは「どんな条件で共有を続けるのか」といった点を明確にしておくだけでも、多くのトラブルを回避できます。

最善策は、遺言書を作成しておくことです。

また、遺言書までは用意しなくとも、前もって共有者同士である程度の意思すり合わせ(生前の口約束でも構いません)をしておくことも効果的とされています。

事前に方針を決めておくことで、相続開始後の意思決定が進まなくなるリスクを軽減できます。

固定資産税・修繕費などの負担割合を決めておく

共有名義の不動産を維持するにあたって避けられない固定資産税や修繕費等については、あらかじめ費用負担のルールを共有者間で取り決め、文書化しておくことが望ましいです。

共有名義にするときにしっかりと負担割合を明確に決めて合意しておけば、仮に特定の共有者が費用を支払わない事態になっても、事前の取り決めを根拠に支払いを請求しやすくなります。

たとえば、「固定資産税や維持費は各自の持分割合に応じて負担する」あるいは「共有者数で均等に割って負担する」などのルールを契約書や覚書という形で残しておくなどです。

こうした対策により、後で「自分ばかり負担が多い」といった不満が出にくくなり、費用面のトラブルを未然に防ぐことができます。

特に共有者が多い場合や、実際に不動産を利用する人とそうでない人がいる場合は、負担の不公平感が大きな争いに発展しがちなので、必ず事前に明文化しましょう。

将来のトラブルに備えて遺言や共有契約を作る

共有名義の不動産は、代が進むほど共有者の数が増えて権利関係が複雑化します。

現世代で二人共有でも、次の相続でさらに人数が増える可能性があるため、被相続人の遺言や共有者間の契約によって、将来の持分の行方を事前に決めておくことが効果的です。

たとえば、被相続人が遺言書で「自分の持分は○○(特定の一人)に相続させる」と指定しておけば、他の相続人に遺留分さえ配慮すればその人に持分を集中させることができます。

また、現共有者間で「もし自分が亡くなったら自分の持分は他の共有者が買い取る」といった共有契約を結んでおく方法も考えられます(いわゆる「共有者間優先取得の特約」などと呼ばれるもの)。

将来の混乱やトラブルを防ぐため、遺言や契約による「ルール作り」を検討しましょう。

持分買取や共有解消を早めに検討する

共有状態が続くほど利害関係が複雑化しトラブルが増える傾向にあるため、できるだけ早期に共有関係そのものを整理(解消)することも視野に入れるべきです。

相続後に共有者が増えてしまった場合、持分の買取や共有物分割によって単独所有に戻す方法があります。

具体的には、以下の方法です。

  • 他の共有者に自分の持分を買い取ってもらう(他の共有者にとっては「持分を買い増して単独名義にする」ことになる)
  • 不動産自体を売却して現金を相続人間で分ける(換価分割)
  • 特定の相続人が不動産を取得して代償金を他の相続人に払う(代償分割)
  • 土地であれば分筆して物理的に分ける(現物分割)

こうした手段により、不動産を現金や単独所有の財産に置き換えておけば、共有関係による制約や争いをなくすことができます。

共有者同士の話し合いによる買取や売却の合意が難しい場合は、最終的に家庭裁判所に「共有物分割請求」の調停や訴訟を申し立てて強制的に共有状態を解消する法的手段もあります。

いずれにせよ、「いずれ共有状態を解消する」という共通認識を早めに持ち、具体的な方法を検討しておくことが肝心です。

専門家を入れて協議を進める

話し合いによる解決が難しいと感じたら、専門家を介入させることも効果的です。

感情的なしがらみがある親族同士だけでは議論が平行線になりがちですが、第三者の専門家が入ることで中立的な視点から整理と調整が進みやすくなります。

たとえば、相続手続き全般や訴訟対応については弁護士、相続登記の実行については司法書士といったように、それぞれのプロに相談するとスムーズです。

相続関係の手続きは専門知識がないと正しく進めるのが難しいうえ、各種期限に間に合わないリスクもあるため、早めに専門家のサポートを受けましょう。

また弁護士や司法書士であれば、各家庭それぞれの共有状態や相続関係に応じた適切なアドバイスを提供してくれるので安心です。

どうしても共有者間で合意がまとまらない場合は、弁護士を代理人として調停・訴訟に臨むことや、専門の買取業者に共有持分を売却して問題から離れることも視野に入れましょう。

私たち静鉄不動産と専門士業の相続サポートセンターでは、司法書士や弁護士と連携し、状況に応じた協議を支えています。

静鉄不動産と専門士業の相続サポートセンター

片方死亡時の共有名義不動産の相続でも、事前準備と早めの相談でトラブルを防げる!

 

共有名義不動産の相続は、誰にでも起こり得る身近な問題です。

しかし、早めの準備と正しい手順を知っておくだけで、ほとんどのトラブルは防げます。

特に生前のうちに対応策を講じておけば、相続開始後に「共有者が増えてしまった…どうしよう」と慌てずに済むのです。

私たち静鉄不動産と専門士業の相続サポートセンターでは、共有名義不動産の相続について、全体の状況を整理したうえで、不動産・法律・税務の視点を踏まえた進め方を一緒に考えています。

静岡という地域で長年積み重ねてきた実績と、司法書士や税理士、弁護士との連携を活かし、相続後の不動産の管理や整理まで見据えた対応を行っています。

共有名義の相続で迷いがある場合は、早い段階で状況を整理する窓口としてご相談いただけます。

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記事監修者
司法書士 川上直也

当センターの受付を担当しております。

司法書士になる前は、特別養護老人ホームで約10年間介護職に従事しておりました。そこで法律に悩む高齢者の声に触れ、「気軽に相談できる法律の専門家の必要性」を感じ、司法書士を志しました。

ご相談には丁寧に耳を傾け、安心して話せる環境づくりを大切にしています。相続などでお困りの際は、どうぞお気軽にご相談ください。

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