相続放棄は司法書士に依頼すべき?メリットや費用、流れを徹底解説

相続放棄は司法書士に依頼すべき?メリットや費用、流れを徹底解説 相続

相続放棄は、亡くなった方の財産も借金も受け継がないようにするために、家庭裁判所に申述する手続きです。

原則として、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に、財産や借金を調べ、単純承認・限定承認・相続放棄のいずれを選ぶか判断します。

3か月以内に財産や借金を調べても判断できない場合は、期間が過ぎる前に家庭裁判所へ熟慮期間の伸長を申し立てましょう。

この記事では、相続放棄について、司法書士に依頼すべきか、依頼する場合のメリットや費用、流れを解説します。

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記事監修者
司法書士 川上直也

当センターの受付を担当しております。

司法書士になる前は、特別養護老人ホームで約10年間介護職に従事しておりました。そこで法律に悩む高齢者の声に触れ、「気軽に相談できる法律の専門家の必要性」を感じ、司法書士を志しました。

ご相談には丁寧に耳を傾け、安心して話せる環境づくりを大切にしています。相続などでお困りの際は、どうぞお気軽にご相談ください。

相続放棄は司法書士に依頼するべき?

相続放棄は、本人が家庭裁判所へ申し立てることもできるため、必ず司法書士に依頼しなければならないわけではありません。

ただし、手続きには相続放棄申述書の作成や戸籍謄本などの収集が必要です。

必要書類は、配偶者、子、親、兄弟姉妹など、亡くなった方との関係によって異なります。

書類に不備があると、家庭裁判所から補正や追加提出を求められることがあります。

相続放棄には原則として3か月以内という期限があるため、書類の準備に不安がある方や期限が迫っている方は、早めに司法書士へ相談するとよいでしょう。

司法書士には、家庭裁判所へ提出する書類の作成や、相続放棄に必要な戸籍の収集を依頼できます。

一方、相続人同士で対立している場合や、債権者との交渉が必要な場合、相続放棄の有効性が争われる可能性がある場合は、弁護士への相談が適しています。

相続放棄の書類作成や戸籍収集を依頼したい場合は司法書士、相続人や債権者との争いがある場合は弁護士に相談するのが基本です。

相続放棄を司法書士に依頼するメリット

相続放棄は自分で手続きすることもできます。

しかし、戸籍の収集や申述書の作成、家庭裁判所への提出準備など、慣れていない方には負担がかかる手続きです。

特に、相続放棄には原則として3か月以内という期限があるため、書類の不足や記載ミスで時間を失わないように進めることが大切になります。

相続放棄を司法書士に依頼する主なメリットは、次の通りです。

  • 必要書類の収集・確認を任せられる
  • 申述書の作成を任せられる
  • 書類不備による手続きの遅れを防ぎやすい
  • 複数人の相続放棄も整理しやすい

ここからは、それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。

相続財産の中に家や土地がある場合は、相続放棄をする前に、不動産の価値や管理にかかる負担を確認しておくことが大切です。

私たち静鉄不動産と専門士業の相続サポートセンターは、静岡県中部・東部の不動産ネットワークと専門士業の連携により、不動産を含む相続をサポートします。

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必要書類の収集・確認を任せられる

相続放棄では、相続放棄申述書だけでなく、亡くなった方の戸籍謄本や住民票除票、申述する方の戸籍謄本など、複数の書類が必要です。

また、必要な戸籍の範囲は、亡くなった方との関係によって変わります。

たとえば、配偶者や子が相続放棄する場合と、兄弟姉妹が相続放棄する場合では、集める戸籍の量が異なることがあります。

亡くなった方との関係によって変わる必要書類は、次の通りです。

申述人追加で必要になる主な書類
配偶者・被相続人の死亡の記載がある戸籍謄本
・申述人本人の戸籍謄本
・被相続人の死亡の記載がある戸籍謄本
・申述人本人の戸籍謄本
代襲相続人である孫・ひ孫など・被相続人の死亡の記載がある戸籍謄本
・本来の相続人である子などの死亡の記載がある戸籍謄本
父母・祖父母などの直系尊属・被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
・被相続人の子やその代襲相続人が死亡している場合は、その死亡の記載がある戸籍謄本
兄弟姉妹・被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本
・被相続人の直系尊属の死亡の記載がある戸籍謄本
・被相続人の子やその代襲相続人が死亡している場合は、その死亡の記載がある戸籍謄本
代襲相続人である甥・姪・兄弟姉妹の場合に必要な戸籍
・本来の相続人である兄弟姉妹の死亡の記載がある戸籍謄本

戸籍は本籍地の市区町村へ請求できるほか、一定の条件を満たせば、最寄りの市区町村窓口で複数の本籍地の戸籍をまとめて取得できる広域交付制度も利用可能です。

ただし、代理人による請求や郵送請求、一部の戸籍は広域交付の対象外であるため、本籍地の市区町村から個別に取り寄せる場合もあります。

書類の不足は、家庭裁判所から追加提出を求められ、手続きが長引く原因です。

司法書士に依頼すれば、誰の戸籍がどこまで必要かを確認したうえで、必要書類の収集や確認を進めてもらえます。

自分で戸籍をたどるのが難しい方や、仕事や家庭の事情で役所とのやり取りに時間をかけにくい方にとって、メリットになります。

申述書の作成を任せられる

相続放棄をするには、家庭裁判所に提出する相続放棄申述書の作成が必要です。

申述書には、亡くなった方の情報、申述する方の情報、相続放棄をする理由、相続財産の内容などを記載します。

書式自体は公開されているため、誰でも確認可能です。

しかし、実際に書こうとすると「どのように理由を書けばよいのか」「財産や負債がはっきりしない場合はどう書くのか」などで迷うことがあります。

戸籍や事情説明の内容と申述書の記載が合っていないと、家庭裁判所から確認や補正を求められる可能性もあります。

司法書士は、家庭裁判所に提出する書類の作成を業務として行える専門家です。

相続放棄申述書の作成を依頼すれば、事情に合った形で書類を整えやすくなり、書き方に悩む負担を減らせます。

特に、借金を後から知った場合や、相続財産の内容がはっきりしない場合などは、申述書だけでなく、補足資料の整理が必要です。

こうした場合も、司法書士に相談することで、どのような資料を準備すべきか確認しながら進められます。

書類不備による手続きの遅れを防ぎやすい

相続放棄には、原則として「自己のために相続の開始があったことを知った時」から3か月以内という期限があります。

そのため、書類の不備や不足によって手続きが遅れることは、できるだけ避けたいところです。

たとえば、戸籍が足りない、申述書の記載に不明点がある、相続人の関係が確認できないといった場合、家庭裁判所から追加書類の提出や確認を求められることがあります。

もちろん、後から書類を補うことができる場合もありますが、期限が迫っている状況では、対応に余裕がなくなってしまいます。

司法書士に依頼すれば、提出前に必要書類や記載内容を確認してもらえるため、不備による手続きの遅れを防ぎやすいです。

期限まであまり時間がない場合でも、先に何を優先すべきかを整理しながら進められる点は安心材料になります。

相続放棄を検討している段階で「まだ借金の有無がわからない」「必要書類がそろっていない」と悩んでいる場合でも、早めに相談することで、期限内に取るべき行動を明確にしやすくなります。

複数人の相続放棄も整理しやすい

相続人が複数いる場合、相続放棄の手続きはさらに複雑になりやすくなります。

兄弟姉妹や親族がそれぞれ相続放棄をする場合、各相続人ごとに申述書が必要になり、戸籍もそれぞれの立場に応じて確認しなければなりません。

また、相続放棄をすると、相続放棄した人は初めから相続人ではなかったものとして扱われます。

その結果、次の順位の相続人に相続権が移ることがあります。

たとえば、子ども全員が相続放棄すると親へ、親も相続放棄すると兄弟姉妹へと、相続に関わる人が広がるケースも少なくありません。

そのため、複数人で相続放棄を検討している場合は、「誰が相続人になるのか」「誰が相続放棄をするのか」「次に連絡すべき親族はいるのか」を整理しておくことが重要です。

司法書士に依頼すれば、戸籍をもとに相続人の関係を確認し、必要な書類や手続きの順番を整理しやすくなります。

遠方に住む相続人がいる場合や、兄弟姉妹・甥姪まで関係する場合でも、全体の流れを確認しながら進められるため、親族間の混乱を抑えやすくなります。

相続放棄を司法書士に依頼した場合の費用

相続放棄を司法書士に依頼した場合の費用は、一般的に1人あたり数万円程度が目安です。

相続放棄を司法書士に依頼した場合の費用は、主に「家庭裁判所に納める費用」「戸籍などの取得費用」「司法書士への報酬」に分かれます。

費用の考え方は、次の通りです。

費用の種類内容・補足
家庭裁判所に納める費用・相続放棄の申述に必要な収入印紙代
・裁判所との連絡に使う郵便切手代
戸籍などの取得費用・戸籍謄本、除籍謄本、住民票除票などを取得するための費用
・遠方の自治体から取り寄せる場合は郵送費
司法書士への報酬・相続放棄申述書の作成依頼費用
・必要書類の確認依頼費用
・戸籍収集のサポート依頼費用
など

ただし、事務所ごとの料金設定や、戸籍収集、申述書の作成、必要書類の確認など、依頼する業務の範囲によって費用は異なります。

また、司法書士への報酬とは別に、申述人1人につき800円分の収入印紙代、郵便切手代、戸籍などの取得費用がかかります。

依頼前に見積もりを取り、費用の総額と業務範囲を確認しておきましょう。

司法書士に相続放棄を依頼した場合の流れ

司法書士に相続放棄を依頼した場合でも、手続きの中心になるのは家庭裁判所への申述です。

司法書士は、必要書類の確認や戸籍収集、申述書の作成などを通じて、手続きがスムーズに進むようサポートします。

司法書士に相続放棄を依頼した場合の一般的な流れは、次の通りです。

  1. 司法書士に事情を伝えて手続きの方向性を整理する
  2. 必要な戸籍や住民票を集める
  3. 相続放棄申述書を作成する
  4. 家庭裁判所へ提出する
  5. 照会書に回答する
  6. 相続放棄申述受理通知書を受け取る

ここからは、それぞれの手順について詳しく見ていきましょう。

1.司法書士に事情を伝えて手続きの方向性を整理する

まずは、亡くなった方の財産や借金、不動産の有無、相続人の関係、相続の開始を知った日などを司法書士に伝えましょう。

相続放棄には、原則として「自己のために相続の開始があったことを知った時」から3か月以内という期限があります。

最初の相談では、主に次の内容を確認します。

  • 相続の開始を知った日
  • 財産や負債の状況
  • 相続財産を使用・処分していないか
  • ほかの相続人の有無
  • 相続放棄を検討する理由

これらの情報をもとに、相続放棄の手続きを進めるか、まず財産調査を行うか、熟慮期間の伸長を申し立てるかを整理します。

なお、相続人同士で争いがある場合や、相続放棄できるかどうかについて複雑な法的判断が必要な場合は、弁護士への相談が必要になることがあります。

2.必要な戸籍や住民票を集める

次に、相続放棄の申述に必要な戸籍や住民票除票などを集めましょう。

主な書類は、亡くなった方の住民票除票または戸籍附票、申述する方の戸籍謄本などです。

ただし、必要な書類は、申述する方が亡くなった方とどのような関係にあるかによって変わります。

配偶者や子が相続放棄する場合と、親や兄弟姉妹が相続放棄する場合では、集める戸籍の範囲が異なるため注意が必要です。

特に兄弟姉妹や甥姪が相続放棄する場合は、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍や、先に相続人となるはずだった方の死亡がわかる戸籍など、必要書類が多くなることがあります。

司法書士に依頼すれば、相続人の立場に応じて必要書類を確認し、戸籍収集を進めてもらえます。

自分で役所に何度も問い合わせる負担を減らせるため、戸籍の集め方がわからない方にとって安心です。

3.相続放棄申述書を作成する

必要書類がある程度そろったら、家庭裁判所に提出する相続放棄申述書を作成しましょう。

申述書には、亡くなった方の情報、申述する方の情報、相続放棄をする理由、相続財産の内容などを記載します。

書式自体は公開されていますが、実際には「借金をいつ知ったのか」「財産を処分していないか」「相続放棄をする理由をどのように書くか」など、慎重に確認しなければなりません。

特に、相続開始から時間が経っている場合や、金融機関・債権者からの通知で初めて借金を知った場合は、事情を説明できる資料が必要になることもあります。

申述書の内容と戸籍、通知書、事情説明に食い違いがあると、家庭裁判所から確認を求められる可能性も。

司法書士に依頼すれば、事情を整理したうえで申述書を作成してもらえるため、書き方に迷う負担を減らせます。

4.家庭裁判所へ提出する

相続放棄申述書と添付書類がそろったら、亡くなった方の最後の住所地を管轄する家庭裁判所へ提出しましょう。

提出時には、収入印紙や連絡用の郵便切手も必要です。

郵便切手の金額や種類は家庭裁判所によって異なるため、提出先の家庭裁判所に確認して準備します。

提出方法は、窓口へ持参する方法のほか、郵送で行える場合もあります。

司法書士に依頼している場合は、必要書類の確認や提出方法について案内を受けながら進めることが可能です。

ただし、期限が迫っている場合は、いつ家庭裁判所へ提出できるかが重要になります。

期限が迫っているにもかかわらず戸籍がすべてそろっていない場合は、先に申述書を提出して後から不足書類を追加できるか、提出先の家庭裁判所や専門家へ確認しましょう。

5.照会書に回答する

申述書を提出した後、家庭裁判所から照会書が届くことがあります。

照会書(回答書)とは、相続放棄の意思や、相続財産を処分していないかなどを確認するための書類です。

照会書に添付されている回答書には、相続放棄をする理由、亡くなった方の財産や借金を知った時期、財産を使ったり処分したりしていないかなどを記入します。

亡くなった方の預貯金を自分のために使ったり、不動産を売却したりするなど、相続財産を処分すると、単純承認をしたものと扱われるおそれがあります。

相続財産から亡くなった方の借金や費用を支払う場合も、支払いの目的や内容によって判断が異なるため、自己判断で行わず専門家へ確認しましょう。

そのため、照会書への回答は、事実に沿って慎重に行うことが大切です。

司法書士に依頼している場合は、照会書の内容を確認しながら、事実関係をどのように回答書へ記載するか相談できます。

返送期限が設けられていることもあるため、照会書が届いたら早めに対応しましょう。

6.相続放棄申述受理通知書を受け取る

家庭裁判所が相続放棄の申述を受理すると、相続放棄申述受理通知書が届きます。

相続放棄申述受理通知書が届けば、家庭裁判所での相続放棄の申述手続きは完了です。

ただし、申述が受理されたことは、相続放棄の有効性をあらゆる関係者との間で最終的に確定する判決ではありません。

相続財産を処分していた場合などには、後から債権者との間で相続放棄の効力が争われる可能性があります。

相続放棄が受理されると、原則として亡くなった方の財産や借金を引き継ぎません。

ただし、相続放棄をした時点で家や家財などの相続財産を現に占有していた場合は、相続人または相続財産清算人へ引き渡すまで、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産を保存する義務を負います。

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(相続の放棄をした者による管理)

第九百四十条 相続の放棄をした者は、その放棄の時に相続財産に属する財産を現に占有しているときは、相続人又は第九百五十二条第一項の相続財産の清算人に対して当該財産を引き渡すまでの間、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産を保存しなければならない。

引用元:民法第940条

===>

債権者や金融機関などから、相続放棄をしたことを証明する書類の提出を求められる場合があります。

書類の提出を求められた際は、必要に応じて家庭裁判所へ相続放棄申述受理証明書を申請します。

通知書と証明書は役割が異なるため、どちらの書類が必要なのかを提出先に確認しておくと安心です。

司法書士に相続放棄を依頼するときのよくある質問

司法書士に相続放棄を依頼するときの主な疑問として、次が挙げられます。

  • 相続放棄は司法書士と弁護士のどちらに相談すべき?
  • 相続放棄の手続きが完了するまでにかかる期間はどのくらい?
  • 3か月を過ぎていても相続放棄の依頼はできる?

ここからは、こうしたよくある質問に回答していきます。

相続放棄は司法書士と弁護士のどちらに相談すべき?

相続放棄の申述書作成や戸籍収集を依頼したい場合は、司法書士が相談先になります。

相続放棄では、家庭裁判所へ提出する申述書の作成や、亡くなった方との関係を確認するための戸籍収集が必要です。

司法書士は、裁判所へ提出する書類の作成を業務として行えるため、相続放棄の書類準備を進めたい場合に相談しやすい専門家です。

司法書士への相談が向いているケースとして、次が挙げられます。

  • 相続放棄申述書の作成を任せたい
  • 戸籍や住民票除票などの必要書類を集めるのが難しい
  • 相続人の関係を整理したい
  • 期限内に手続きを進められるか不安がある
  • 相続放棄後の不動産や登記に関する手続きも確認したい

一方で、相続人同士で争いがある場合や、債権者との交渉が必要な場合は、弁護士への相談を検討しましょう。

司法書士は書類作成や手続き面のサポートを行えますが、相手方との交渉や紛争対応は弁護士の領域になるためです。

つまり、書類作成や戸籍収集を中心に進めたい場合は司法書士、相続人や債権者との争いがある場合は弁護士も含めて相談する、という考え方が基本です。

相続放棄の手続きが完了するまでにかかる期間はどのくらい?

相続放棄の手続きにかかる期間は、必要書類の集まり具合や、家庭裁判所の確認内容によって変わります。

一般的には、戸籍や住民票除票などを集め、相続放棄申述書を作成して家庭裁判所へ提出する流れです。

その後、家庭裁判所から照会書が届く場合があり、回答内容に問題がなければ、相続放棄申述受理通知書が届いて手続きが完了します。

流れとして、次の表を参考にしてみてください。

手続きの段階内容
書類の準備戸籍、住民票除票、申述書などを準備する
家庭裁判所への提出亡くなった方の最後の住所地を管轄する家庭裁判所へ提出する
照会書への回答家庭裁判所から質問書が届いた場合、相続放棄の意思や事情を回答する
受理通知書の受け取り家庭裁判所に受理されると、相続放棄申述受理通知書が届く

早ければ数週間程度で進むこともありますが、戸籍の収集に時間がかかる場合や、家庭裁判所から追加確認を求められる場合は、さらに時間がかかることがあります。

特に、兄弟姉妹や甥姪が相続放棄をする場合は、必要な戸籍の範囲が広くなりやすいため、準備に時間がかかることがあります。

期限が近い場合は、戸籍がすべてそろうのを待つのではなく、どのように進めるべきか早めに司法書士へ相談することが大切です。

3か月を過ぎていても相続放棄の依頼はできる?

相続放棄は、原則として「自己のために相続の開始があったことを知った時」から3か月以内に行う必要があります。

そのため、3か月を過ぎている場合は、通常より慎重な対応が必要です。

ただし、事情によっては、3か月を過ぎた後でも相続放棄が認められる場合があります。

たとえば、亡くなった方に相続財産がまったくないと信じ、そう信じたことに相当な理由があった場合などには、例外的に、相続財産の存在を認識した時などから3か月以内の申述が受理される可能性があります。

借金を後から知っただけで必ず認められるわけではないため、経緯を専門家へ伝えることが重要です。

こうした場合は、「いつ相続が始まったことを知ったのか」「いつ借金や負債の存在を知ったのか」「それまで財産を使ったり処分したりしていないか」などを整理しておきましょう。

通知書や督促状など、負債を知った時期がわかる資料が必要になることもあります。

また、まだ3か月以内であるものの、財産や借金の調査が終わらず判断できない場合は、家庭裁判所へ熟慮期間の伸長を申し立てる方法もあります。

3か月を過ぎている場合や期限が迫っている場合は、自己判断で諦めず、できるだけ早く司法書士または弁護士へ相談しましょう。

申述書などの裁判所提出書類を整えたい場合は司法書士、債権者との交渉や訴訟が見込まれる場合は弁護士が主な相談先になります。

相続放棄は手続きだけでなく、不動産・税金・家族への影響まで見てどうするか判断しよう!

相続放棄をすると、借金だけでなく、不動産や預貯金も受け取れません。

判断前に、財産の価値や税金、管理の負担、家族への影響を確認する必要があります。

次の順位の親族が相続人になる場合もあるため、事前に家族へ伝えておくことが大切です。

私たち静鉄不動産と専門士業の相続サポートセンターでは、専門士業と連携し、相続放棄の申述書作成や戸籍収集、相続人関係の確認、不動産の名義変更に関する相談をサポートしています。

税金の問題が関わる場合は税理士、親族間の争いがある場合は弁護士、不動産の評価や売却・管理で悩む場合は不動産の専門家と連携しながら進めることも可能です。

相続放棄には期限があります。

借金があるかわからない段階や、不動産を相続すべきか迷っている段階でも、早めに現状を整理することで、取るべき手続きや相談先が見えやすくなります。

相続放棄をするべきか判断できない場合は、手続きだけでなく、不動産・税金・家族への影響まで含めて、早めに専門家へ相談しましょう。

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