相続は司法書士と税理士のどっちに依頼すればいい?違いを徹底解説!

相続は司法書士と税理士のどっちに依頼すればいい?違いを徹底解説! 相続

不動産の相続登記は司法書士、相続税の申告や税額確認は税理士に相談することになります。

不動産と税金の両方が関わる場合は、両者への相談が必要です。

特に相続登記は2024年4月1日から義務化され、不動産を相続によって取得したことを知った日から3年以内に申請しなかった場合、正当な理由がなければ、10万円以下の過料を科される可能性があります。

この記事では、相続で司法書士と税理士のどちらに依頼すればよいのか、それぞれの役割の違いや、両方に相談したほうがよいケースについて解説します。

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記事監修者
司法書士 川上直也

当センターの受付を担当しております。

司法書士になる前は、特別養護老人ホームで約10年間介護職に従事しておりました。そこで法律に悩む高齢者の声に触れ、「気軽に相談できる法律の専門家の必要性」を感じ、司法書士を志しました。

ご相談には丁寧に耳を傾け、安心して話せる環境づくりを大切にしています。相続などでお困りの際は、どうぞお気軽にご相談ください。

相続は司法書士と税理士、どっちに相談すればいいの?

相続では、不動産の名義変更、相続税の申告、遺産分割協議書の作成など、さまざまな手続きが関係します。

そのため、「司法書士と税理士のどちらに相談すればよいのか」と迷う方は少なくありません。

結論からいうと、次のように必要な手続きに応じた相手に相談するのが基本です。

  • 不動産の名義変更は司法書士
  • 相続税の申告は税理士
  • 不動産も税金もあるなら連携できる窓口

不動産と税金の両方が関係する相続では、司法書士と税理士が連携できる窓口に相談すると、手続きを進めやすくなります。

以下からは、それぞれについて詳しく見ていきましょう。

不動産の名義変更は司法書士

土地や建物を相続した場合は、不動産の名義を亡くなった方から相続人へ変更する「相続登記」が必要です。

実家、土地、賃貸物件などを相続する場合は、まず司法書士への相談を検討しましょう。

相続登記は、法務局で行う登記手続きです。

司法書士は、登記申請の代理や、法務局に提出する書類の作成を行える専門家です。

ただし、相続人同士で意見が対立している場合に、どちらか一方の代理人として交渉することは、基本的に弁護士の役割になります。

争いがない相続登記や書類作成であれば司法書士、相続人同士の対立がある場合は弁護士への相談も検討しましょう。

相続登記では、戸籍謄本の収集、相続人の確認、相続関係説明図の作成、遺産分割協議書の作成支援、法務局への申請など、慣れていない方には負担となりやすい作業が発生します。

また、不動産を売却する場合も、先に相続登記を済ませておく必要があります。

亡くなった方の名義のままでは、原則として相続人が不動産を売却できないためです。

司法書士への相談が向いているケースは次の通りです。

  • 相続した実家や土地の名義を変更したい
  • 相続登記に必要な書類をそろえたい
  • 相続人が誰になるのかを整理したい
  • 遺産分割協議書を登記に使える形で整えたい
  • 相続した不動産を売却する前に名義変更を済ませたい

不動産の名義変更が相続手続きの中心になる場合は、司法書士に相談することで、必要書類の準備から登記申請まで進めやすくなります。

相続税の申告は税理士

相続や遺贈によって取得した財産などの価額から、債務や葬式費用などを差し引いて計算した課税価格の合計額が基礎控除額を超える場合は、原則として相続税の申告が必要です。

納める税金がある場合は、期限までに納税もしなければなりません。

つまり、相続財産の総額が相続税の基礎控除額を超える場合の相談先は、税理士です。

税理士は、税務相談、税務書類の作成、税務署への申告代理を行う専門家です。

相続税の申告では、預貯金や有価証券だけでなく、土地や建物などの不動産も評価する必要があります。

特に不動産は、評価方法や特例の使い方によって税額が変わることがあるため、専門的な判断が必要です。

相続税がかかるかどうかは、遺産の総額や法定相続人の人数によって変わります。

相続税の基礎控除額は、以下の式で計算されます。

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相続税の基礎控除額=3,000万円+600万円×法定相続人の数

===

正味の遺産額が基礎控除額を超える場合は、原則として申告が必要です。

ただし、相続税の基礎控除額を計算する際は、相続放棄をした人を放棄がなかったものとして法定相続人の数に含めます。

また、養子は法定相続人の数に含められる人数に制限があるため注意が必要です。

相続税がかかるか判断しにくい場合は、早めに税理士へ確認しましょう。

また、亡くなった方に所得があった場合は、相続税とは別に準確定申告が必要になることもあります。

準確定申告は、亡くなった方に事業所得や不動産所得などがあり、亡くなった年分の確定申告が必要な場合に、相続人などが行う手続きです。

相続税申告とは別に、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内に申告・納税する必要があります。

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所得税は、毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた所得について計算し、その所得金額に対する税額を算出して翌年の2月16日から3月15日までの間に申告と納税をすることになっています。

しかし、年の中途で死亡した人の場合は、相続人(包括受遺者を含みます。以下「相続人等」といいます。)が、1月1日から死亡した日までに確定した所得金額および税額を計算して、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内に申告と納税をしなければなりません。これを準確定申告といいます。

引用元:国税庁「No.2022 納税者が死亡したときの確定申告(準確定申告)

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こうした税務手続きは司法書士では対応できないため、税金の不安がある場合は税理士に確認しましょう。

税理士への相談が向いているケースは次の通りです。

  • 相続税がかかるかどうか知りたい
  • 相続税の申告が必要か判断したい
  • 土地や建物の相続税評価額を確認したい
  • 小規模宅地等の特例など、控除や特例を使えるか知りたい
  • 相続税申告や準確定申告を任せたい
  • 相続税の申告期限に間に合うか不安がある

相続税がかかるかどうか判断しにくい場合も、早めに税理士へ相談しておくと安心です。

相続税の申告・納税期限は、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内です。

<===

相続税の申告は、被相続人が死亡したことを知った日(通常の場合は、被相続人の死亡の日)の翌日から10か月以内に行うことになっています。

引用元:国税庁「No.4205 相続税の申告と納税

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申告期限が近づいてから慌てるよりも、財産の内容を整理しながら、必要な手続きを確認しておくことが大切になります。

不動産も税金もあるなら連携できる窓口

不動産を相続し、さらに相続税がかかる可能性もある場合は、司法書士と税理士の両方が関係します。

たとえば、相続した実家を売却する場合は、まず司法書士が相続登記を進めます。

一方で、不動産を含む課税価格の合計額が基礎控除額を超える場合は、原則として相続税の申告が必要になるため、税理士への相談を検討しましょう。

同じ不動産を扱う場合でも、司法書士と税理士では担当する手続きが異なります。

不動産の相談内容ごとに、どっちの相談先が向いているかは、次の表で確かめてみてください。

相談内容主な相談先
不動産の名義変更をしたい司法書士
相続登記を進めたい司法書士
相続登記に必要な書類を整えたい司法書士
相続税がかかるか確認したい税理士
相続税申告を依頼したい税理士
土地や建物の相続税評価を確認したい税理士
不動産の名義変更と税金の両方を相談したい司法書士・税理士が連携できる窓口
相続した不動産の売却まで考えている不動産会社と士業が連携できる窓口

相続では、登記、税金、遺産分割、不動産売却が別々に見えて、実際にはつながっていることが多くあります。

たとえば、誰が不動産を取得するかが決まらないと登記が進まず、遺産分割の内容によって相続税の計算にも影響する場合があります。

また、相続税の申告期限までに遺産分割がまとまらない場合でも、申告期限そのものが延びるわけではありません。

この場合は、未分割の財産を各相続人が民法に規定する相続分などに従って取得したものとして計算し、期限内に申告・納税する必要があります。

さらに、未分割のままでは小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減を使えない申告になる場合があるため、早めに税理士へ相談しておくことが大切です。

申告期限までに遺産分割が終わっていない財産には、当初の申告で小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減を適用できません。

ただし、申告時に「申告期限後3年以内の分割見込書」を添付し、相続税の申告期限から3年以内に分割が成立した場合は、分割が行われた日の翌日から4か月以内に更正の請求をすることで、特例の適用を受けられることがあります。

不動産の名義をどうするか、誰がどの財産を取得するか、相続税をどのように申告するかを、同時に整理する必要があります。

不動産も税金も関係する相続では、司法書士と税理士が連携できる窓口に相談するのがおすすめです。

手続きを別々に依頼するよりも、必要な対応を整理しやすく、書類の準備やスケジュールのずれも防ぎやすくなります。

静鉄不動産と専門士業の相続サポートセンターでは、提携司法書士・提携税理士と協力し、不動産の名義変更、相続税の確認、不動産評価、遺産分割に関する手続き、不動産売却まで一貫してサポートしています。

どこに相談すべきか分からない段階でも、状況を整理するところから相談可能です。

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相続における司法書士と税理士の違い

司法書士と税理士の違いは、「不動産の名義変更や法的書類を扱う専門家」か「相続税の申告や税金の判断を扱う専門家」かで考えると分かりやすくなります。

相続では、不動産の名義変更、相続税の確認、戸籍の収集、遺産分割協議書の作成など、さまざまな手続きが発生します。

ただし、司法書士と税理士では対応できる業務が異なるため、相談内容に合わせて依頼先を選ぶことが大切です。

司法書士と税理士の違いは、次の表で確かめてみてください。

項目司法書士税理士
何をしてくれる人か相続登記や相続手続きに必要な法的書類を整える相続税の申告や税金の判断を行う
よくある相談内容不動産の名義変更をしたい相続税がかかるか知りたい
頼める主な手続き相続登記、戸籍収集、相続関係の整理、遺産分割協議書の作成支援相続税申告、財産評価、特例・控除の適用判断、準確定申告
不動産についてできること相続した土地や建物の名義変更を進める土地や建物を相続税の計算上いくらで見るか判断する
税金についてできること相続税の申告や税務相談はできない相続税の申告、納税額の計算、節税の相談ができる
家庭裁判所に出す書類相続放棄、限定承認、遺言書の検認などの申立書類の作成を依頼できる家庭裁判所に出す書類作成は業務範囲外(専門外)
調査でできること登記や名義変更に必要な相続人調査、戸籍収集を行う相続税申告に必要な相続人確認、財産調査を行う
相談したほうがよい人不動産を相続した人、名義変更をしたい人、相続関係を整理したい人遺産が多い人、相続税が不安な人、土地評価や控除を確認したい人
気をつけること税金の申告や節税判断は税理士の領域になる不動産の相続登記は司法書士の領域になる

相続した不動産の名義変更は司法書士に、相続税の計算や申告は税理士に相談しましょう。

不動産と税金の両方が関わる場合は、両者が連携する窓口が便利です。

必要書類や期限をまとめて整理しやすく、売却や活用も一緒に考えられます。

静鉄不動産と専門士業の相続サポートセンターでは、提携司法書士・提携税理士と協力し、不動産の名義変更、相続税の確認、不動産評価、遺産分割、不動産売却まで状況に応じてサポートしています。

司法書士と税理士のどちらに相談すべきか分からない段階でも、まずは相続の全体像を整理するところからご相談ください。

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相続において司法書士と税理士のどっちも必要になるケース

相続では、司法書士か税理士のどちらか一方だけではなく、両方の専門家に相談したほうがよいケースがあります。

不動産がある相続では、名義変更を行う司法書士の手続きと、相続税を確認する税理士の手続きが同時に関係しやすいです。

どちらか一方だけで進めると、登記や税金の判断にズレが出たり、あとから手続きのやり直しが必要になったりすることもあります。

両方の専門家が必要になりやすい場面は、次の通りです。

  • 不動産があり、相続税もかかりそうな場合
  • 遺産分割の内容で登記と税金が変わる場合
  • 相続した不動産を売却して納税する場合

以下からは、各ケースについて詳しく見ていきましょう。

私たち静鉄不動産と専門士業の相続サポートセンターは、相続登記、相続税申告、不動産売却が同時に関わる相続でも、提携司法書士・提携税理士と連携して、手続きと不動産の扱いを一体で進めます。

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不動産があり、相続税もかかりそうな場合

実家、土地、賃貸物件などの不動産を相続する場合は、司法書士と税理士の両方が必要になることがあります。

不動産を相続した場合は、亡くなった方の名義から相続人の名義へ変更する相続登記が必要です。

相続登記の手続きは、司法書士の専門分野です。

相続登記では、戸籍の収集、相続人の確認、遺産分割協議書の作成支援、法務局への登記申請などを進めることになります。

一方で、不動産は相続税の計算にも関係します。

土地や建物の評価額によって相続税がかかるかどうかが変わるため、税理士による確認が必要です。

特に、土地の評価や小規模宅地等の特例の適用可否などは、税額に影響することがあります。

つまり、同じ不動産であっても、名義変更は司法書士、税金の確認は税理士が担当します。

詳しい内容ごとに適した相談先は、次の表をご覧ください。

内容相談先
相続した不動産の名義を変更したい司法書士
相続登記に必要な書類を整えたい司法書士
不動産を含めて相続税がかかるか知りたい税理士
土地や建物の評価額を確認したい税理士
特例や控除を使えるか知りたい税理士

不動産があり、相続税もかかりそうな場合は、司法書士と税理士が連携して、相続登記と税務申告を並行して進めることが大切です。

遺産分割の内容で登記と税金が変わる場合

遺産分割の内容によって、登記の内容も相続税の計算も変わる場合があります。

たとえば、土地を兄弟で共有するのか、長男が土地を取得して次男が預貯金を取得するのかによって、不動産の登記内容は変わります。

また、誰がどの財産を取得するかによって、相続税の負担や使える特例が変わることもあるのです。

こうした場合、先に遺産分割の話し合いだけを進めてしまうと、あとから「税金の負担が想定より大きかった」「登記しにくい分け方になっていた」と気づくことがあります。

結果として、協議内容の見直しや追加書類の作成が必要になるケースもあります。

遺産分割で確認したいポイントは、次の通りです。

  • 誰が不動産を取得するのか
  • 不動産を単独所有にするのか、共有にするのか
  • 預貯金や有価証券とのバランスは適切か
  • 相続税の負担に差が出ないか
  • 小規模宅地等の特例などを使える可能性があるか
  • 登記に使える遺産分割協議書になっているか

司法書士は、登記に必要な書類や、相続人間で合意した内容に基づく遺産分割協議書の作成を行います。

一方で、税理士は分割内容によって相続税がどう変わるかを確認します。

そのため、遺産分割の内容で登記と税金の両方が変わる場合は、司法書士と税理士の両方に相談しながら進めると安心です。

相続人同士の話し合いを進める前に、登記と税金の両面から確認しておくことで、手戻りを防ぎやすくなります。

相続した不動産を売却して納税する場合

相続税を納めるために、相続した不動産を売却するケースもあります。

この場合は、司法書士、税理士、不動産会社の連携が重要です。

不動産を売却するには、まず相続登記を行い、亡くなった方の名義から相続人の名義へ変更する必要があります。

亡くなった方名義の不動産は、原則として、相続人が買主へ所有権移転登記をする前に相続登記を行う必要があります。

名義変更に関わることは、司法書士が担当します。

一方で、相続税の納税額を確認したり、不動産を売却した場合の税金を確認したりするのは税理士の役割です。

相続した不動産を売却して譲渡益が生じた場合は、所得税・住民税がかかる可能性があります。

そのため、売却価格だけでなく、税金を差し引いた後にどれくらい資金が残るのかを確認しておくことが大切です。

相続した不動産を売却して納税する場合の流れは、次の通りです。

  • 相続財産を整理する
  • 相続税がかかるか確認する
  • 納税資金が足りるか確認する
  • 相続登記を行う
  • 不動産の査定を依頼する
  • 売却した場合の税金や手残り額を確認する
  • 売却活動を進める
  • 売却代金から納税資金を確保する

相続した不動産を売却して納税する流れでは、司法書士、税理士、不動産会社がそれぞれ別の役割を担います。

パートごとの担当は、次の表の通りです。

手続きの内容主な担当
相続登記を行う司法書士
登記に必要な書類を整える司法書士
相続税の納税額を確認する税理士
売却後の税金を確認する税理士
不動産の査定や売却活動を行う不動産会社
登記・税金・売却の流れを整理する士業と不動産会社が連携できる窓口

相続した不動産を売って納税する場合は、登記・売却・税金の確認を順番に進めることが重要です。

相続税は原則として、相続の開始を知った日の翌日から10か月以内に申告・納付することになります。

売却が期限に間に合わない場合に備え、早めに税理士や不動産会社へ相談し、納税資金の確保方法を決めておきましょう。

静鉄不動産と専門士業の相続サポートセンターでは、提携司法書士・提携税理士と協力し、不動産の名義変更、相続税の確認、不動産評価、遺産分割、不動産売却まで状況に応じてサポートしています。

司法書士と税理士の両方が必要か分からない場合でも、まずは相続の内容を整理し、必要な専門家につなぐところからご相談いただけます。

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相続の相談先は司法書士か税理士かだけではない!弁護士に相談したほうがよいケース

相続の相談先は、司法書士と税理士だけとは限りません。

不動産の名義変更は司法書士、相続税の申告は税理士に相談するのが基本です。

しかし、相続人同士で争いがある場合や、財産の使い込みが疑われる場合は、弁護士への相談が必要になることがあります。

司法書士や税理士は、それぞれ登記や税務の専門家です。

一方で、相続人同士の交渉、調停・訴訟への対応、財産の使い込みに関する請求など、法律上の争いに対応する場合は弁護士の領域になります。

弁護士への相談を優先したほうがよい主なケースは、次の通りです。

  • 相続人同士で話し合いがまとまらないケース
  • 財産の使い込み・隠し財産が疑われるケース
  • 調停・訴訟になりそうなケース

以下からは、それぞれのケースについて詳しく見ていきましょう。

相続人同士で話し合いがまとまらないケース

遺産分割協議で相続人同士の意見が合わない場合は、弁護士への相談を検討しましょう。

相続では、誰がどの財産を取得するかを相続人全員で話し合う必要があります。

しかし、実家を誰が引き継ぐのか、預貯金をどのように分けるのか、特定の相続人だけが多く財産を取得してよいのかなどで、意見が対立するケースも少なくありません。

話し合いがまとまらない場合、司法書士や税理士だけでは解決が難しいことがあります。

司法書士は登記や書類作成、税理士は税金の計算や申告が主な業務であり、相続人の代理人として相手と交渉する役割は基本的に弁護士が担います。

弁護士に相談したほうがよい場面は、次の通りです。

  • 相続人同士で感情的な対立がある
  • 遺産分割協議が何度も止まっている
  • 一部の相続人が話し合いに応じない
  • 特定の相続人だけが強く主張している
  • 自分の立場を法的に整理して交渉したい

相続人同士の関係が悪化している場合、無理に当事者だけで話し合いを続けると、さらにトラブルが大きくなるおそれがあります。

早めに弁護士へ相談することで、今後の進め方や主張できる内容を整理しやすくなります。

財産の使い込み・隠し財産が疑われるケース

亡くなった方の預貯金が不自然に引き出されている、通帳や証券が見当たらない、一部の相続人だけが財産の内容を把握しているといった場合も、弁護士への相談が向いています。

相続では、財産の内容がはっきりしないまま遺産分割を進めると、本来分けるべき財産が反映されない可能性があります。

特に、財産の使い込みや隠し財産が疑われる場合は、単なる手続きではなく、法的な確認や請求が必要です。

法的な確認や請求が必要になるケースは、次の通りです。

  • 亡くなる前後に大きな預金の引き出しがある
  • 一部の相続人が通帳や印鑑を管理していた
  • 財産の内容を聞いても開示してもらえない
  • 不動産や預貯金の存在を隠している疑いがある
  • 生前贈与や使い込みについて相続人同士で争いがある

税理士は相続税申告に必要な財産の確認を行います。

しかし、財産の使い込みをめぐって相手方と争う場合や、返還を求める場合は、弁護士の関与が必要です。

また、司法書士は登記や裁判所に提出する書類作成を相談できる場合があります。

しかし、相続人同士の争いの代理交渉や訴訟対応は弁護士の領域です。

財産の内容に不信感がある場合は、感情的に問い詰める前に、どのような資料を確認すべきか、どのような手順で進めるべきかを弁護士に相談すると安心です。

調停・訴訟になりそうなケース

遺産分割の話し合いがまとまらず、家庭裁判所での調停や審判に進む可能性がある場合や、遺言の有効性などをめぐって訴訟になる可能性がある場合は、弁護士への相談を優先しましょう。

相続人同士の話し合いで合意できない場合、家庭裁判所の遺産分割調停を利用することがあります。

調停でもまとまらない場合は、審判に進み、裁判所が判断する流れになります。

調停や訴訟が関係する場面では、単に書類を作るだけでなく、自分の主張をどのように整理するか、どの証拠を出すか、相手方の主張にどう対応するかが重要です。

こうした対応は、弁護士に相談するのが基本になります。

弁護士に相談したほうがよい場面は、次の通りです。

  • 遺産分割調停を申し立てたい
  • 相手方から調停を申し立てられた
  • 調停で何を主張すべきか分からない
  • 相続人同士の対立が強く、直接話したくない
  • 遺言の有効性や遺留分をめぐって争いがある
  • 使い込みや隠し財産について法的に請求したい

争いが残ったままでは、不動産の名義変更や相続税申告にも影響が出ることがあります。

誰がどの財産を取得するかが決まらなければ、相続登記の内容も確定しにくく、税務上の判断にも影響するためです。

そのため、調停や訴訟になりそうな場合は、まず弁護士に争点を整理してもらい、その後に必要に応じて司法書士や税理士へつなぐ流れが進めやすくなります。

静鉄不動産と専門士業の相続サポートセンターでは、提携司法書士・提携税理士と協力しながら、不動産の名義変更、相続税の確認、不動産評価、遺産分割、不動産売却まで状況に応じてサポートしています。

相続人同士の争いがある場合や、弁護士への相談が必要と考えられる場合も、状況を整理したうえで適切な専門家につなぐことが可能です。

司法書士か税理士、どっちか迷ったら相続全体を見て進められるワンストップ型に相談しよう

相続では、不動産の名義変更は司法書士、相続税の申告は税理士、相続人同士の争いは弁護士に相談することになります。

複数の問題が重なる場合は、専門家が連携する窓口へ相談すると便利です。

私たち静鉄不動産と専門士業の相続サポートセンターでは、提携する司法書士・税理士・弁護士と連携し、相続登記や税務申告、遺産分割に関する相談、不動産の売却・管理までサポートしています。

相談先に迷う段階でも、財産や相続人、不動産、税金の状況を伝えれば、次に行う手続きを確認できます。

ぜひ、お気軽にご相談ください。

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